西尾和廣 水彩画展 -四季をつむぎ-

展覧会とイベント

プロローグ 挨拶に代えて
−ギャラリーしろむじ

約1年前に西尾和廣さんの展示の幕が閉じたとき、大事に読み進めていた物語が終わってしまったような、どこか淋しい気持ちが残りました。
私はそれを感動という感情だと思っています。
絵は画家自身であり、その人柄を映すものと思いますが、西尾さんの絵には承認欲求のようなものが見えません。
繊細な筆の跡は、ひたすらに空気の暖かさや冷たさ、風が揺らす草やその匂いを捉えようとしているだけのように思えます。
人に向かず、ただただ自分と真摯に向き合うその姿勢が、人の心を動かすのだと思います。
その技術ゆえに人の目に留まり、故郷を離れた東京での発表に至った経験は、画家にどう影響するのか…
ギャラリーの勝手を承知で、物語の続きを読みたいとお願いしました。
応えてくださった西尾さんに、深く感謝申し上げます。
感動というどこか悲しく悩ましいような感情は、物語の第二幕を開けるためにあるのかもしれません。

西尾さんの描く水彩画は、自身の思い出や想いがこもっているようにも思いますが、同時に誰の胸のなかにも在るような風景にも思えます。
どこかで見たような心地良い風景が、自身の思い出と重なります。
この展示では、画家の人生の一幕から、自身の物語へと、想いを巡らせていただきたいと思います。
引き込まれたらその物語のなかで少しの間、時間を忘れてください。

 

アクセス・営業時間

営業時間​:
水曜日:12時~20時
木曜日:12時~20時
金曜日:12時~20時
土曜日:12時~20時
日曜日:12時~20時

月曜日 / 火曜日 休廊

住所:
〒110-0016
東京都台東区3丁目28−1
佐竹商店街内